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建築家・飯沼竹一のブログです。暮らしや住まい、家や建築、街などを通して見聞きしたこと、日々感じたこと、考えたことなどを気儘に手記にしています。四方山話も含めて呑気に続けて行こうと思います。 ご意見ご感想などお願いします。
地盤とレベルの確認
「ちはら台の家」が着工しました。
基礎を作るために、基礎の底の高さまで掘削します。
その高さが設計図通りか、確認しました。


ちはら台の家
これから建てる建物の周囲に遣り方(やりかた)という囲いを設置します。
建物の位置と高さの基準を設定するための仮設です。
この水平に設置された板(貫板、水貫)は、基礎を作る上で基準となるものです。
これの遣り方に間違えがあれば、建物の位置、高さや、基礎を支持する地盤が変わってきます。
工事の最初の大事な作業です。


ちはら台の家
基準のポイントのベンチマークから、レベル測定器を使って、この遣り方の貫板レベルが正しいかをチェックします。
貫板と貫板の間、縦、横方向に水糸という色のついたナイロン糸をピンと張り、
各ポイントで掘削深さが正しい確認します。
今回の貫板レベルは設計GLから+500mmでした。掘削深さは512mmなので、この水平に張られた水糸から1012mm前後であれば合格です。


ちはら台の家
この掘削レベルは根切り底といい、設計通りに水平にした状態を床付と言います。
結果は2個所で20mm弱ほど高かったので、修正を指示して終わりました。



ちはら台の家
床付状況は想定される地盤と合っているかかどうかもチェックします。
堅く締まった砂質地盤との報告を受けていたので、その状況を目視にて確認。
状態の良い山砂で、非常に堅い地盤で一安心できました。


次の工事はこの床付の上に、砕石を敷きます。


by takezo! http://www.atelier24.jp
千葉、東京で住宅設計を行う建築設計事務所

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「おゆみ野の家」で、家飲み♪
先週、「おゆみ野の家」で家飲み会がありました。
大人11人、子供13人の賑やかなホームパーティー(?)でした。
メンバーは、私がボランティアでコーチ参加している少年サッカーチーム4年のコーチ有志と、その家族です。
みなさんこの家を一度見てみたいとのリクエストに応えた催しでした。

おゆみ野の家

子供たちは子供たちで、用意された料理を食べて、お菓子を食べて、その後ゲームをし、かくれんぼをしたりして大騒ぎ…(笑
大人たちは、クラブのこと、家族のこと、仕事のこと、この家のことなどの話題で子供たち抜きに盛り上がりました…(苦笑
飲んで笑って食べて楽しい一時でした。

みなさん、お疲れさまでした。
また機会があったらやりましょう!
そして今回声を掛けられなかったコーチのみなさんも次は是非!
でも次は3家族ぐらいでお願いしまーす。m(_ _)m

おゆみ野の家

おゆみ野の家


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立秋の地鎮祭
今日は立秋でしたが、残暑と言うよりもまだまだ暑中、暑さ本番でした。
この猛暑の中、「ちはら台の家」の地鎮祭が行われました。


この家の設計の相談があったのが、昨年末でした。
完成を急いでいないとのことで、プラン提案もじっくりでき、2月末には設計の契約をいただきました。
当初設期間も比較的とれて、余裕のある設計ができると考えていました。

ところが、基本設計がまとまる頃に、補助金の関係で年内に完成する必要になってしまい、さぁ大変…(笑

まぁ、ドタバタの実施設計を経て、ようやく見積金額で合意できたのが先週末。
何とか、12月完了検査に間に合いそうです。

この家は、木の家促進事業などの補助金を利用します。
上棟後の構造現場を実施する条件もありますので、ご興味のある方はご覧ください。

また、工事の進捗状況に応じて、現場での対応や建材などについて、記事にしていこうと考えています。
これから家づくりをする方に参考にしていただければ幸いです。
ちはら台の家

◇地鎮祭について
土木や建築工事を始める前に、その土地の氏神様を鎮め、土地を利用させてもらうことの許しを得る儀式で、神式、仏式があります。
一般には神を祀って工事の安全を祈ります。
この「ちはら台の家」では、工務店の付き合いのある護国神社の神主さんが執り行いました。
設営は工務店のサービス、お供物はお施主さん持参です。
主役はお施主さんで、工務店や設計事務所が強要するするのもではありません。
あくまでもお施主さんの気持ちです。





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こんな宅地開発をしている余裕は無い!
この間の日曜日に倅が所属するサッカーチームの東総大会という試合にコーチ参加しました。千葉市緑区の郊外にある小学校が会場だったのですが、グランドに隣接する雑木林がなぎ倒されて、かなりの広さで赤土が見えました。

この地域の近くには大規模なニュータウンがありますが、未だに計画の人口の半分も居住しておらず、造成後の空き地が長年放置されたままです。
この様な周辺状況の中、いくら民間開発と言っても不合理を大きく感じます。

賃貸住宅は、古くなったものから未入居になり、古くなった郊外の戸建て住宅も住む人がいなくなり、相続がなければ廃屋になる状況です。

すでに人工減少社会に入った日本で、住宅の大量供給は時代錯誤と言えます。
どれだけ空き家、空き室があるかご存じですしょうか。
平成20年の調査では総戸数約5750万戸で空き家率は13.9%で約800万戸です。
そして今後どれだけ空き家が増えるか…


宅地造成

宅地造成

交通の便があまあり良くない地域で、雑木林や森林を切り開き、宅地に造成して建売住宅を販売する。旧態依然としたデベロッパーの事業です。

こんな地球にも、日本にも,地域社会にも無益で環境を壊す宅地開発は慎むべきだと思います。
そして未だにこの様な安易で後先考えない宅地開発を続けるデベロッパーの企業としてのコンセプトが理解できません。
サスティナブル社会を目指す上で、行政的にもある程度の規制を掛ける必要があると考えます。

子どもたちの試合の合間に、この工事状況を見ながら暗澹とした気持ちになったのは酷暑のせいではありませんでした。
そしてアニメ「平成狸合戦ぽんぽこ」と同じ様な状況が40年近くも続いてる現実を考えました。



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