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建築家・飯沼竹一のブログです。暮らしや住まい、家や建築、街などを通して見聞きしたこと、日々感じたこと、考えたことなどを気儘に手記にしています。四方山話も含めて呑気に続けて行こうと思います。 ご意見ご感想などお願いします。
雨の被災地
先週21、22日にJIA(日本建築家協会)災害対策本部の要請により仙台市役所で住宅相談に行ってきました。当初は亘理市での応急危険度判定の依頼だったのですがその判定業務が20日に目途がついたため急遽仙台市への派遣になりました。

仙台市も津波のよる甚大な被害を受けました。現状ではどうもそちらが優先されているようで内陸部の被災住宅まで手が回らないといった様子でした。
相談内容は余震が頻繁に続くなかで、一部損壊した家屋で大丈夫か?どのような補修が可能か等、一様に現状での不安要因の解消でした。
また、古い斜面造成地に建つ家屋では強度のない玉石積み土留めが多い様で、新しく擁壁に改造するための相談も多くありました。
この相談対応支援は来月も引き続き行なわれるようで、改めてJIAに派遣依頼が来ているようです。自分も都合がつけば再度要請を受けたいと考えています。とにかく復旧には相当な時間が掛かります。これからの手厚い支援が必要だと認識しています。



仙台市役所で予定の2日間の相談を終えて、次の日の23日に岩手南部から宮城沿岸の被災地を一日掛けて車で巡りました。


被災地
被災地
被災地

どれだけの人が家族を失い、家を失い、仕事を失ったか…
膨大に広がる瓦礫の山を見て、無力感、絶望感さえ出てきました。
復旧までにどれだけ掛かるのだろうか。私たち建築家に何ができるのだろうか…自分のあまりにも小さくて力の無さに遣り切れなくなってきます。安易に前を見て頑張ってとは言えないです。

被災地
被災地

こんな重苦しく塞ぎ込みたくなる中で、少し明るい気持ちにさせてくれたのが、電気工事や土木工事に従事する作業員、交通誘導員の方々でした。また自衛隊員や警察官の方々でした。雨が降りしきり強風の中、皆さん黙々と作業していました。本当に頭の下がる思いでした。

月曜日から通常業務に戻りました。被災していない私たちが元気でなければいけないですね。
少なくとも自分は明るく頑張ろうと気持ちを新たにしました。





ーダーメイドの住まいをあなたに
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ようやくもどった306
306

この時期にどうでもいい話ですが、事務所の車が長い間修理に出ていて、一昨日にようやくもどってきました。
実は、先月9日に温度センサーとエンジン下周りからのオイル漏れでディーラーに修理に出しました。
11日午前中に見積もりが出て、部品調達と修理を依頼しました。
結構な見積金額だったのですが、まだしばらく乗るつもりだったので、多忙もあり早急に直して欲しい旨伝えました。

その後、当然のごとくプジョージャパンと連絡が取れませんと、ディーラー担当者…
部品がいつはいるか分からず、待つこと1ヶ月。この様な非常時なのであきらめて待ちました…(苦笑

久しぶりにステアリングを握ると、ハンドリングと足回りの良さに改めて感激しました。やっぱりちょっと嬉しかった!





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5人のお下がり
5人のお下がり

二十歳になった甥が乗り始めた自転車。
姪二人が乗り、うちの長男が2年、次男が3年乗りました。
都合15年。
次に譲る相手もいないので淋しいですが、この春でお役ゴメン!となりました。

近所の公園で半べそをかきながら練習した愚息二人を思い出します。
友達がピカピカの補助輪付き自転車を乗っていても、自分たちはこの自転車からスタートだと小さいながら認識していたのか、不平不満はありませんでした…(苦笑
ものを大事にする気持ちが少しでも伝われば嬉しいですね。
有り難う!


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少しずつ
表参道

一昨日、新宿で打合せがあり、その後に青山にある建材のショールームに行く予定がありました。
打合せが少し早めに終わり、天気も良かったので表参道を歩くことにしました。
思ったよりも人通りがあり、少しずつ平常に戻っているように感じました。
ケヤキ並木を見上げると、新緑がまぶしく輝いていました。
季節も少しずつ移ろいでいるのをかみしめました。


表参道  

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結局解体ありき
赤プリ

震災前に赤坂プリンスに行く機会がありました。
間近で見るのも最後かと思い撮った写真でしたがすっかりを忘れていました。

先月31日に営業を止め、このあと解体するまでの3ヶ月ほどは被災者の避難所として利用するとのニュースがありました。
その被災者の受け入れ自体はこの大変な時期ですから、人道的にも評価し支持します。
しかし、それも結局は解体することが前提なのです。

そのような状況下、まだまだ利用できる、まして赤坂という場所のシンボルとしてあった有名建築を、経済的な効率という判断からだけで解体して良いのでしょうか?
本当に解体するしか選択肢は無いのでしょうか?

私たちは今回の震災で、古物から新しいものまで…道路も橋も港も、街や学校、膨大な数の住宅が破壊された現実を見ています。
日本のこれからの生き方を問われる状況下、これまでの様にスクラップアンドビルドを続けることに何も感じないのでしょうか。
これだけ大きな建築物を解体すればどれだけのゴミが発生するか…
そして新しい巨大ホテルを作るためにどれだけの建築資材が必要になるか…
進み出したら止められない公共事業じゃないのだから、もう一度再開発の是非を検討し直して欲しい!
もったいないという価値観を超えて、腹立たしくさえ感じました。


赤プリ

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一足先に
近所のみなと公園の垂れ桜が満開でした。

時間だけが全ての人に公平に
否応なく流れます。
そして花の季節が巡ってきました。

枝垂れさくら


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