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建築家・飯沼竹一のブログです。暮らしや住まい、家や建築、街などを通して見聞きしたこと、日々感じたこと、考えたことなどを気儘に手記にしています。四方山話も含めて呑気に続けて行こうと思います。 ご意見ご感想などお願いします。
リフォーム3題
政権が代わって新築よりもリニューアルに力を入れ始めたからでしょうか、今年は住宅のリフォームの相談が増えました。
その中で、リフォ
ームと言うよりもリノベーションと言った方が良い物件の計画が進んでいます。

一つ目は「中野の家」。鉄骨造3階建ての住宅で、ほぼスケルトンにしての改修です。設計は7月に完了していたのですが、工事費や諸般の都合で先月末にようやく着工した物件です。バブル時期の建築で仕上げを剥がしてみて、良くも悪くものその当時の時代性を強く認識できる既存です。1月末の完成ですがおそらくドタバタ続きの現場になりそうです。

二つ目は「稲丘町の家」。千葉市内の2×4工法3階建て木造住宅の改修です。このお施主さんは2年ほど前から土地探しからのご相談を受けていたのですが、ご希望の場所が人気のエリアでなかなか都合の良い物件がありませんでした。その様な状況下で中古物件を購入しリニューアルする考えも視野に入れたところにこの物件が見つかりました。
大手HMによる高仕様の物件で、購入前にリビング、ダイニング、水回りの間仕切りの変更が可能かどうか検討した上での購入で、仕上げや設備をほぼ全て新たにする計画です。

三つ目は「稲毛台の家」。築40年の延床面積60坪の木造2階建て住宅を3割ほど削った上で断熱性能を高めバリアフリーの住まいにする改修計画で、いわゆる「減築」という手法を使う考えです。
現況を調べて簡易耐震診断をしました。この年代の物件ですから耐震性はありません。
所轄の建築指導課に聞きに行くと、「減築」という概念は建築基準法にないのであくまでも改修工事になるだろうとのことで、木造2階建てであれば確認申請は不要という判断でした。まぁ減築という考えが無いのだから仕方ないことですが…
この計画は減築のプランを提案し概算工事費を算出しましたが、ほぼスケルトン改修に近く基礎も含めて耐震補強が必要なこともありかなりの高額なりました。現在建て替えによる新築も含めて、お施主さんが検討中です。

香澄の家


私は前事務所時代に、病院や老人ホーム、銀行やホテルなどの増改築工事にも多く携わりました。建物が使用されながらの工事が多く結構面倒なことが多かったのですが、住宅でもリノベーションといわれる改修工事なると、やはり相当な手間と時間、そして素早い判断が必要になるものだと認識を新たにしました。
しかしそれでも、やはり古くなった建築の構成や機能の劣化を新たに別のものの様に新しく再生されることは刺激的であり病みつきになる作業です。とにかく完成が楽しみです。

各物件個々の興味ある事情等については改めてご紹介します。お楽しみに。


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ルールを破る大手ハウスメーカー
Sハウスのモラル

「おゆみ野の家」が完成から1年経ち、先日1年目の瑕疵検査を行いました。
この住宅自体は大した問題もなく良好に生活できています。
屋上の芝の緑化もこの夏の酷暑にどうにか耐えて秋の終わりの装いです。
ところが近隣でとてもガッカリしたことがあったので、そのことを取り上げたいと思います。


この家の所在地は「美しい街並み、安全・安心、環境との共生が充実される良好な居住環境の京成保全を図ることを目的」として都市計画法に基づき千葉市が地区計画を制定した区域内にあります。
おおよそ300戸ほどのUR都市機構の分譲住宅地で、その6割方がTホームやMホームの建売住宅で、残りが土地分譲で購入者が各々注文住宅を建てています。
ざっと見たところ7割方は建設済みです。
以前このブログで紹介しましたが、開放的で緑豊かな街づくりが進められています。
http://atelier24blog.blog91.fc2.com/blog-entry-256.html

ところがこの地区にこの街づくりのルールを無視した住宅ができました。
地区計画で明確になっている高さや面積、外壁後退などの確認申請に関わる条件は問題ないのでしょうが、それ以外の塀や柵の決まり事を破っています。
この地区では60cm以上の高さの塀や視認性の悪いフェンスの設置を認めていません。
ですから、ほとんどの住宅の外構は、樹木や駐車場が主体になっています。
それが開放的な街並みを作っています。
この家はその決まりを全く無視しています。

施工は大手のSハウスです。
以前にこれまたこのブログで紹介した業者です。
http://atelier24blog.blog91.fc2.com/blog-entry-231.html

おそらくは、確認申請時に外構計画を未定にして出し、完了検査後に外構工事だけ追加発注した様な形をとってるのだと思います。
「門柱の用に供するものはこの限りではない」との但し書きがありますが、どう見てもコンクリートブロック塀です。また視認性のあるフェンスには見えません。
近隣に住む方が工事担当者に尋ねたところ、問題無いとの回答だったとのことです。
確かに協定の部分であって法的な強制力はありません。しかし土地購入の段階でURからの重要事項説明で確認しているはずですから、建て主も地区計画のルールを知っているはずです。
Sハウスはその協定違反を曖昧にしたまま建て主の要望に応えて作ってしまったのでしょう。まだ建て主は引っ越してきていないようですが、とても残念なことになりそうです。

建て主にルール違反を意見できない最大手のハウスメーカーの体質、モラルの無さに驚きと情けなさを感じた出来事です。

Sハウスのモラル

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公衆電話1
公衆電話01

JR新宿駅西口ロータリー脇の公衆電話。
早朝や深夜ではなく、平日午後4時頃の風景です。
忘れ去られた空間です。

20年くらい前は良く順番待ちした記憶があります。
「ガチャ!」「ピピッー、
ピピッー、ピピッー」という音の記憶も蘇りました。
携帯電話が普及してとっても便利な世の中になったけれど、この時代の方が時間に対する考え方に余裕があって楽で良かったに思うのは私だけでしょうか?

コミュニケーションも情報もあまりにも速く簡単に取れると、考えたり感じたり判断する時間までも奪われているようで…
便利になって、空いた時間を合理的に埋めるようになり、その分更に忙しくなったように感じています。
とにかく時間に追われている自分を少し見直したいと思いました。




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特別な息抜き
この前に日曜日に、もてぎ7時間エンデューロを3年ぶりに走りました。

8月からかなりの多忙で、おまけに脇腹損傷などで全く練習走行できず、仕方ないので10月に入ってから休日出勤時に往復20kmのチャリ通を2度、仕事の合間に2時間40kmを一度走った程度での準備でした。
なので、周りからは止めた方がいいのに散々言わての無謀なチャレンジでした…(苦笑


もてぎ7耐

実は昨年エントリーしたもののやっぱりこの時期多忙で1か月前にキャンセルした無念がありました。
それで今年は8月の受付時には必ず走ると、周囲に決意表明していたので多忙を理由に再度のキャンセルする訳にいかず…
情けないことに数日前から台風が直撃かという予報に、中止にならないかな~と、弱気なことばかり考えていました。

レース当日は、台風は避けられたものの小雨が舞う寒い天候状態で、路面が滑りやすく、走るも待機も気を使う状況になりました。
エントリーしたカテゴリーは、7時間ロード・オープン・チームです。
1チーム5人まで参加可能で、1周7.2mの周回コースをメンバー交代しながら、距離を競うレースです。


もてぎ7耐

さて、私のチームですが、当初5人で走る予定でしたが、一人仕事の都合で急遽取り止め!そしてチームリーダーが体調不良で1周しか走らないとの宣言…つまり、実質3人で約7時間走ることに…(汗

そして毎度のことながら1番手は私に回ってきました。
カテゴリーが違うチームやシングルも一緒のスタートなので、1000台以上のチャリがスタート位置に列びます。
不安と緊張の中、スタートするのですが、レースに入れば、結局すぐに本気モードの突入していました。(レベル低いですけど…笑)
ウチのチームは3人で2周ずつ交代で走る作戦でした。
私は当初の予定を1周14分くらいの抑えめを考えていたのですが、1周13分、2周で26分というまずまずのタイムでピットインしました。
ところが、メンバーの冷めた目を見た瞬間に「ああ、忘れた!!」と…
そうです、間抜けにも私はレースの走行距離を測るバトンの代わりのタグ装着を忘れて走ったのです。
つまり私が走ったこの最初の2周はノーカウント!!
まぁ、順位が目標ではないのでチームのみんなから責められる分けでは無いのですが。



もてぎ7耐

結局、7時間のレースは無事終わりました。
スタート時のちょんぼの代償(?)で、ありがたくも最後の2周も私が走ることになりました。
それでもラストランはやはり気持ちの良いものです。
レース結果は散々でしたが、無事走れたことを感謝しながら、全身筋肉痛も心地よく、走りきった達成感によって晴れやかでした。
また来年も走りたいですね。今度こそ万全な体調で!

皆さんにとってはどーでもいい記録紹介です。
takezo!の走行距離→10周(72km)
チームの走行距離→27周(takezo!のちょんぼが無ければ29周)
チーム順位→242位/283(takezo!のちょんぼが無ければおそらく205位)
http://motegi7h.powertag.jp/


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