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建築家・飯沼竹一のブログです。暮らしや住まい、家や建築、街などを通して見聞きしたこと、日々感じたこと、考えたことなどを気儘に手記にしています。四方山話も含めて呑気に続けて行こうと思います。 ご意見ご感想などお願いします。
大銀杏の紅葉
千葉市中央区にある千葉寺。境内の大銀杏の紅葉を今年も見られました。
5日くらい早かったでしょうか。
街の高台にあり、戦果でも焼失しなかったシンボルツリ-です。
樹高30m、幹周り8m、樹齢1,300年らしい。まだまだ樹勢ありで来年に向けて元気をいただきました。
それにしても、1年が更に加速している(笑








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千葉の家・住宅の建築設計事務所アトリエ24 一級建築士事務所



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テーマ:暮らし・生活 - ジャンル:ライフ

排水栓利用の消火訓練
自治会のプチ防災訓練でした。
排水栓を利用した消火訓練とAED操作を今期役員中心に実施しました。

うちの自治会は新しい住宅が多いので、大きな地震でも倒壊する家は少ないとみています。
しかしながら、大災害時に火事が出たときに、消防車がすぐ来れる交通状況ではなく、かつ対応能力を超えれば、消火活動は住民がある程度担うこともあり得ます。
その備えのために道路上にある排水栓から水を出す訓練をしました。

それにしても防災会長を務めて7年になりますが、なぜに毎回天気に恵まれないのかな~
自称晴れ男なのに(苦笑








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夜ハス
千葉公園のイベントの夜ハスに行ってきました。
千葉市開催の「大賀ハスまつり」の夜の部として5年目になるアートフェスだそうな…認知度が低くいのかな、初めてでした(苦笑
失礼ながら予想以上に面白かった!
来年はもっと時間とって観ることにします。(笑





https://yohas.fun/outline
避難所運営委員会
地元地域の避難所運営委員会に出席してきました。
折しも西日本では大雨による甚大な被害が出ているニュースを目の当たりにしている最中、単にボランティアという意識だけだなく、災害時に自分な家族を守った上で、何ができるか改めて考える機会にしたいです。

避難所は行政が運営するものでも、委員会が主導するものでもありません。
避難してきた人が助け合い共同して利用する場です。
いつどこで災害に被るか分からないからこそ、事前にルールや考え方、手法を学んで、いざという時に役立ては本望です。




目抜き通りが閑散として
千葉駅前のロータリーに繋がる千葉中心部。
平日の昼間、人通りもクルマも少ない。
千葉三越が閉店してもうすぐ1年、そして写真の奥には千葉パルコがあったがこれも2年前に閉店。
JR千葉駅が駅ナカをつくって、駅周囲は人が増えたけど、中心部は休日でも人がまばらな状況に見えます。
どうするつもりなのでしょうか?
ますます郊外型のショッピングモールに人が分散してしまう。それも全国同じような店ばかりで…辟易している。
もっと人が集まる、商店街が面白くなる仕掛けを考えて欲しいですね!
このままでは栄町と同様廃れていくばかりです。





本郷界隈の街歩き
建築家協会・住宅部会の街歩きに参加してきました。
ディープな木造住宅密集地から閑静な住宅街を抜け最後は東大赤門まで。小雨の中での見学でしたが、明治から平成への移り変わりを感じた価値あるツアーになりました。









テーマ:住まい - ジャンル:ライフ

新たな宅地造成を規制すべきだ
先日、「鎌取の家」を見学したいという相談者があり、1年ぶりにお邪魔することのななりました。
http://www.atelier24.jp/work/kamatori.html
この住宅はかなり昔の住宅開発地にありますが、近年は老朽化した住宅が多く、建替えや古家の売り出しがある地域です。
この「鎌取の家」も、元の敷地所有者が相続のため、古家を解体して更地にして売り出した物件です。それを施主と私どもで不動産屋さんの紹介を受けて、価格が安いながら上手くプランニングすれば計画が成り立つことで購入してその上で住宅を建てたものです。
北向きの敷地と周囲の道路が4mと狭いのがデメリットでした。

ですが駅から徒歩8分で、緑豊かな静かな環境が魅力です。
しかしながら、
この敷地と同様この住宅団地は、空き家が目立ち土地自体が安くなっているのが実情です。

さて、添付の写真です。
この「鎌取の家」の計画をしていた3年前から、宅地造成が始まっていました。
ここだけではなく、この周辺は何カ所か、大規模な造成が今も進められています。
これだけ、空き家が増えることが問題になっているのに、古い住宅団地の隣に、新たに雑木林や畑をつぶして、新しい宅地をつくっているのです。
新たに道路をつくり、下水道本管と水道本管を新設して…このインフラは千葉市の所有になります。
電気や都市ガスは各企業のインフラでしょうが、最終的には我々が支払う料金体系に組み込まれます。

これらの住宅が一気にたくさん供給されることで、近隣の小学校、中学校が影響を受けます。
そして、
新しい道路と均質な宅地ができ、その上にハウスメーカーの住宅展示場の様な住宅街が、全国どこにでも同じように誕生するのです。

以前にもこのブログで話してきましたが、人口減、世帯数減に入った日本、それでなくても空き家率が急増している状況下で、これ以上新しい宅地を増やしてどう言うメリットがあるのでしょうか。
ただ単に空き家対策に目を向けるのではなく、建売のマンション、アパートも含めて宅地造成の規制を厳しくしてほしいと思います。
この「鎌取の家」のように、古い宅地を利用して新しい住宅を建てる、あるいは増改築して新しい住民に移り住んでもらう、など古くなった住宅地を再利用することが空き家問題を解決する一手段だと考えます。
そして、国も自治体もこれからの公共インフラの維持管理を早急に見直すべきだと考えます。
古い住宅地の水道や下水道、道路だって維持管理をしていかなければならないのですから。

宅造

宅造


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テーマ:建築 - ジャンル:学問・文化・芸術

オフグリッドという考え方
先日、JIA(公社・日本建築家協会)関東甲信越支部の住宅部会会員で友人の湯浅剛さんの事務所にお邪魔しました。
住宅部会の仲間と見学を兼ねて暑気払いもしました…(笑
えねこや

自宅隣の古い住宅を買い取って、事務所にリフォーム。
太陽光発電パネルと温水器を屋根に載せて、使うエネルギーを自前で作っています。
電力会社からの電気が引かれていない(オフグリッド)が特筆です。
住宅をリノベーションした事務所は、断熱性能もよく、この暑さでも快適です!

えねこや

「グリッド」とは電力会社の送電網のこと。発電した電気を売電せず、自給するのが「オフグリッド」です。

湯浅さんの事務所では、築40年の古住宅を減築し、スケルトンリフォームして事務所として使っています。キッチン、洗面、浴室、小屋裏部屋などがあるので住宅としても使える計画だそうです。
切妻屋根を南面に向けた片流れ屋根に改造して、その屋根に太陽光発電パネルと太陽熱温水 器、トップライトなどを南向きに設置してあります。発電した電気は自動車に使う鉛蓄電池を48個つなげて蓄電池として利用し、夜間、雨の日でも電力不足にならない様に計画されています。

えねこや

えねこや

給湯の熱源は、都市ガスやプロパンガスを使わず、太陽熱利用の温水のみで賄っています。
また ペレットストーブを設置し、木質バイオマスの活用によるCO2排出削減を実践しています。
建物の温熱環境もしっかり計画された上で、夏の日射遮蔽や通風の確保、冬の太陽熱の取り込みなど様々な工夫によって、夏涼しく、冬温かい、人と環境に優しい小さな建築です。
多くの人が興味を持ってくれることを願います。

一般社団法人えねこや
http://enekoya.com/

えねこや

えねこや


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宮城、福島の復興を視察してきました(その2)
引き続き、宮城、福島の復興の視察です。
2日目は、福島に行きました。
この視察はJIA(日本建築家協会)福島地域会の方が企画してくれた丸一日バスによるツアーです。
JIAの全国にある住宅部会の全体会議の前日に実現したもので、私は3.11以降に福島に行くのは初めてでした。
これまで映像で見てきた被災状況を目の当たりにして、福島のご苦労、不幸を改めて考えさせられました。



南相馬みんなの遊び場
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とんがり屋根が可愛い外観。意匠的、構造的にも素晴らしい建築だと思う。

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エアコンの効いた室内の砂場。
おとなしい子ども達が印象的だった。
施設を案内していただいた南相馬市役所担当者の方が、南相馬市はもう被災地ではないので静かに見て欲しいとの言葉がなおさら悲壮感を感じました。



国道6号線からの車窓
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人が消えてから5年。
放置され、朽ち果てていく住宅や商店。
放射線空間線量は2
μSv/h前後か…東京の25倍から30倍くらいの線量。

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国道6号線は自動車通行のみOK。
各交叉点は侵入できない様にバリケードされています。



避難区域に指定されている冨岡町
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JR常磐線冨岡駅の現状
津波によって駅舎、線路が流されてしまって、何もない広大な空き地に汚染バッグ(除染した土を詰めた土嚢)が整然と仮置きされていました。
白いテントの建物は、高濃度に汚染された船や建造物を解体する施設との説明を受けました。
オウムのサティアンのように何だか不気味です。

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時間が止まったままの旧冨岡幼稚園。
園長先生が被災時の様子、その後の避難生活、生活再建などを率直に話してくださいました。


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震災時のままの園舎。
みんな着の身着のまま逃げたことが分かる。その時別れたまま再会できない園児や先生職員が大勢いるとのこと。

いわき市関船団地

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復興公営住宅。
JIA福島地域会の辺見三津男氏の設計。
国産材からつくられるWOOD.ALC(外壁用木製集成材)を外壁に利用しています。
こういう温か味がある復興住宅が実現できることに少しだけホッとしました。

この後、郡山に移動し、懇親会をしました。
次の日は、全国の住宅部会の会議をしました。
会場は希望ヶ丘プロジェクトモデルハウス。
木質構法を用いた[小規模コミュニティ型の木造復興住宅モデル群で2015年のグッドデザイン賞を受賞しています。
http://www.g-mark.org/award/describe/42832
ここで、以下の議題を話し解散になりました。
・福島で原発の問題を考える。
・フクシマツアーの総括
・住宅部会としての今後の展開
・JIA 大阪大会の企画について

この3日間の視察は、濃密で改めていろいろと考えさせされ、また多くの刺激を受けました。
被災地はやはり自分自身の目で見て、耳で聞くことが大切だと感じました。

熊本にも早い時期に行ってみなければと思っています。

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宮城、福島の復興を視察してきました(その1)
今回の視察は6月25日~27日でした。
25日は石巻周辺から岩沼、26日は南相馬~いわき、27日は郡山~猪苗代に行ってきました。
なかなか、ブログUPできずにいて気がかりだったのですが、ようやく振り返ることができました。
あまりタイムリーではありませんが記録として記事にしておきます。

JIA(日本建築家協会)関東甲信越支部の住宅部会のメンバー10人が参加しました。
今回のこの視察に協力いただいたのは、手島浩之氏はじめJIA宮城地域会の方々で、
当日も案内同行してもらい大変助かりました。
この場を借りて感謝申し上げます。


先ずは、北上川河口沿いにある「にっこり団地地区」の高台集団移転事業
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ここの集団移転事業には宮城地域会の皆さんが大きく関わったもので、他地域の集団移転よりも住民の合意が上手くまとまった成功例です。それでも被災から5年経ちようやく住宅の建設が始まったところでした。
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自力再建住宅が先行して工事着工していました。この後に災害復興住宅や集会所の建設が予定されています。


大川小学校跡地
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生徒84名、教職員とスクールバス運転手12名の犠牲があった小学校。
震災遺構して保存される様です。

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卒業生徒たちが作った壁画。宮沢賢治の世界が遺されています。


雄勝地域の復興情報館

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コンテナを利用した桂作な建築。
雄勝は地形が急峻で多くの仮設住宅が他の地域に建設されたこともあり、この地に戻って生活を再建する住民が少ないようでもの悲しさを感じました。


女川温泉湯ぽっぽ(駅舎)
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坂茂氏の設計で女川町の復興のシンボル的な建築です。。
もっと周囲に開放された施設の方がこの場に合っていた様に感じましたが…

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 テナント型商店街として整備されたシーパルピア女川。土曜日と言うこともあってかなり賑わっていました。各建築と建築の繋がり、外部空間の構成が良かったです。


岩沼市玉浦西地区の災害公営住宅

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木造の平屋(一部2階建て)を基本として、災害以前の集落単位にまとまって暮らすことで、近所同士の声掛けなどのコミュニケーションが図れるとともに高齢者や子供の「みまもり」にも配慮した住宅となるように整備されています。
86棟210戸に集会場が併設されています。
完成が昨年5月ですから、比較的早い本設住宅が再建されたことになります。


このほか、石巻市内も1時間ほど歩きました。
私は昨年と3年前に訪れていますが、街並みとしてはあまり変わりないようにみえましたが、賃貸や分譲の集合住宅などが建設が進んでいる様で中心部では着実に復興が進んでいるように感じました。

それに比べて、やはり三陸地方はかなり遅れていることを実感しました。
昨年夏に家族旅行で女川から北上、南三陸、気仙沼まで行きましたが、高台移転のための造成工事に時間が掛かっていて、住宅建設が遅れているからです。

結局のところ、自分は何もできず、役に立つことができなかったもどかしさを改めて感じた視察になりました。


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